九州・沖縄

豊富な温泉地と地域色豊かな文化・食を持つ九州と日本屈指の観光立県である沖縄。
こちらでは九州・沖縄で暮す・働くうえで役立つ情報をご紹介いたします。

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  • 九州・沖縄に住む

福岡市は、電力、ガス、公共交通機関、金融機関が集積し、これらのインフラ企業が福岡経済を地元資本として支えています。また、グローバル創業・雇用創出特区に指定され、若いベンチャー企業が多く輩出されている活気のある都市です。アジアに近く、アジアの交流拠点都市としても機能しています。

九州は、東京と比較すると住宅事情もかなり良好で、30分以内の通勤圏で広い住宅に住むこともでき、ワークライフバランスも充実できると思います。

すぐ近くにはきれいな海と山があり、自然環境にも恵まれており、美味しい食事を安く堪能することが出来るため、出張者も楽しみにして来ていただいており、他地域から移住してしまう方もいらっしゃいます。

一方で、地方であるが故の人材不足感は否めず、特に専門人材、経営人材は東京に一極集中しています。

この地で楽しく一生懸命働くことが、九州の技術と雇用を守ることに繋がればと思っています。

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
福岡オフィス パートナー
永野 浩

エリア経済情報

九州・沖縄地方の域内総生産(生産側、名目)は、2006年の約48兆973億円から2018年は約52兆1,341億円と増加しており、経済規模は着実に増加しています。なお日本全国に対する九州・沖縄地方の域内総生産の割合は約10%となっています。

九州・沖縄地方の経済を牽引しているのは福岡県で、同県の県内総生産は約19兆8,080億円であり、域内総生産の4割近くを占めています。それに続くのは熊本県(約6兆1,224億円)と鹿児島県(約5兆5,486億円)です(内閣府「県民経済計算(平成18年度-平成30年度(2008SNA、平成23年基準係数)」)。

九州地方の経済において大きな影響力を持っているのが自動車産業です。トヨタ自動車九州や日産自動車九州、ダイハツ九州が九州に完成車工場を保有しており、それに伴って自動車部品メーカーなど関連企業の集積も進んでいます。その結果、九州地方の自動車生産能力は150万台を超え、生産台数の全国シェアは約15%に達しています。また九州地方は半導体関連産業の規模も「シリコンアイランド」と呼ばれるほど大きく、半導体の生産金額は約7,640億円で、日本の約44%のシェアを占めます(経済産業省 九州経済産業局「九州のビジネス・投資環境」)。

  • エリア経済情報については、主に地域経済分析システム「RESAS」で公開されているデータを利用しています。

農業

九州地方における畜産の農業産出額は約8,000億円で、約3割の全国シェアを占めます。九州地方の畜産別の産出額を見ると、肉用牛が約3,119億円、乳用牛が約801億円、豚が約1,869億円、ブロイラーが約1,704億円などとなっています。また消費者のニーズの高度化や多様化に対応した、畜産物のブランド化も進んでいます(農林水産省 九州農政局「見たい!知りたい!九州農業2021」

九州・沖縄地方における農業・林業の売上高(企業単位)は約7,749億円で、地域内におけるシェアは0.8%であり、全国(0.3%)の2倍以上となっています。

工業

前述したように、九州地方は日本有数の自動車生産拠点となっているほか、半導体生産においても1,000社を超える半導体関連企業が集積しています。さらに最近では環境リサイクルや再生可能エネルギー関連企業や、バイオ・医療機器・コスメ関連機関の集積も進んでいます。

九州・沖縄地方の製造業の売上高(企業単位)は約16兆2,705億円であり、卸売業・小売業に次ぐ規模となっています。

商業

九州・沖縄地方における卸売業・小売業の売上高(企業単位)は約30兆8,861億円で、飲食料品卸売業(約6兆319億円)や建築材料、鉱物・金属材料等卸売業(約3兆9,203億円)、飲食料品小売業(約3兆8,677億円)などの割合が大きくなっています。

なお沖縄県単体で見ると、企業数(企業単位)で卸売業・小売業(1万1,045社)に次いで多いのは宿泊業・飲食サービス業で9,876社であり、従業員数も5万6,101人と卸売業・小売業(10万1,786人)、医療・福祉(9万2,080人)に次ぐ規模になっています。

産業別売上高シェア

九州・沖縄地方の産業別売上高シェアは、卸売業・小売業(約30兆8,861億円)、製造業(約16兆2,705億円)、医療・福祉(約12兆261億円)、建設業(約8兆5,490億円)の順です。全国シェアと比較したとき、特に九州・沖縄地方でシェアが大きいのは医療・福祉で、全国の6.9%に対して九州・沖縄地方は13.1%と2倍近くシェアが大きくなっています。

福岡県と佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県の九州7県に、沖縄県を含めた8県を九州・沖縄地方と呼びます。

日本の5大都市圏の1つである福岡都市圏を抱える九州・沖縄地方は、域内総生産が約52兆1,341億円と大きな経済規模を誇り、日本全体の約11%となる約1,436万人が暮らしています。また沖縄県は日本屈指の観光立県であり、日本だけでなく世界各地から多くの観光客が訪れています。

住宅情報

九州・沖縄地方で最大の都市である福岡県福岡市の場合、ワンルームは4~5万円台、2LDKで8~10万円程度が相場となっています。なお2番目に人口が多い北九州市は、ワンルームが4万円台、2LDKで6~8万円程度です。

沖縄県那覇市も人気がある都市であり、ワンルームは4~5万円台、2LDKで7~10万円台で、家賃は比較的高めになっています。

  • 家賃相場は各種賃貸情報サイトなどを調査し編集部にて独自に算出

交通情報

本州から福岡県の博多駅まで山陽新幹線が延びているほか、2011年には九州新幹線が全線開通しました。この九州新幹線は、博多駅から鹿児島県の鹿児島中央駅までの288.9km(営業キロ)を最速1時間17分で結びます。在来線としては山陽本線や鹿児島本線、長崎本線、筑肥線などがあるほか、西日本鉄道などの私鉄もあります。

高速道路としては九州自動車道や東九州自動車道、大分自動車道などがあり、九州各地を結んでいます。また、この高速道路を用いた高速バスも数多く運行されています。

空港としては、福岡空港や大分空港、佐賀空港、長崎空港、熊本空港などに加え、沖縄県に那覇空港があります。特に福岡空港は、福岡市都心部までわずか10分でアクセスすることが可能で、交通の利便性が高い空港として知られています。

医療情報

国立病院機構に属する病院には、九州がんセンターや九州医療センター、福岡病院、佐賀病院、長崎病院、熊本医療センター、大分医療センター、都城医療センター、鹿児島医療センター、沖縄病院、琉球病院などがあります。

人口10万人あたりの一般病院数の順位は、鹿児島県と大分県、宮崎県が3~5位となるなど、九州各県の順位は上位に位置しています。ただ沖縄県は30位で全国平均を下回りました。同じく人口10万人あたりの医療施設に従事する医師数は長崎県が6位、福岡県が8位など九州全体で順位は高く、沖縄県も27位と全国平均とほぼ同等になっています(総務省「統計でみる都道府県のすがた」(2021年))。

介護情報

65歳以上人口10万人あたりの老人ホーム数は、宮崎県が1位、沖縄県が2位となっているほか、九州・沖縄地方のそれ以外の各県も順位は高くなっています。

介護老人福祉施設数では、鹿児島県が3位、宮崎県が13位となっていますが、佐賀県(29位)、福岡県(32位)、大分県(36位)、沖縄県(43位)は全国平均を下回りました(総務省「統計でみる都道府県のすがた」(2021年))。

教育情報

九州・沖縄地方の国立大学には、九州大学、九州工業大学、佐賀大学、長崎大学、熊本大学、大分大学、宮崎大学、鹿児島大学、琉球大学などがあります。

対象年齢人口10万人あたりの小学校と中学校、高等学校の数の順位は、県によってばらつきがあります。順位が高いのは鹿児島県(それぞれ2位、3位、13位)や長崎県(それぞれ10位、4位、12位)です。沖縄県はそれぞれ37位、27位、40位と平均を下回っていますが、可住地面積100km2あたりで見ると、小学校10位、中学校9位、高等学校11位と上位になっています(総務省「統計でみる都道府県のすがた」(2021年))。

レジャースポット

日本の温泉湧出量のうち九州7県で約30%を占めるなど、九州には豊富な温泉資源があります(環境省「令和元年度温泉利用状況」)。温泉地も大分県の別府温泉や湯布院温泉、熊本県の黒川温泉、鹿児島県の指宿温泉など数多くあり、各地の温泉につかりながらのんびりと旅ができるのは九州の大きな魅力でしょう。

多くの自然を楽しめるのも九州の魅力であり、宮崎県の高千穂峡や縄文杉で有名な鹿児島県の屋久島、日本最大級の水中鍾乳洞である大分県の稲積水中鍾乳洞など、1度は行ってみたいスポットが数多くあります。

沖縄県には首里城公園や美ら海水族館、絶景が望める勝連城跡、あるいは与勝半島と平安座島を結ぶ海中道路など、たくさんの見所があり、飽きることはありません。

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