北海道

雄大な自然や美味しい食べものに恵まれ、魅力ある都道府県として常に上位にランキングされる北海道。
こちらでは北海道で暮す・働くうえで役立つ情報をご紹介いたします。

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北海道の人口520万人の4割弱が集中している札幌市には、北海道庁、札幌市役所、官公庁の出先機関、金融機関や地元マスコミなどが集積しており、北海道大学や札幌医科大学などの教育機関も多く存在しています。東京と比較すると札幌の街はコンパクトで、百貨店、ブランドショップ、飲食店や歓楽街などが、札幌駅からすすきの駅までの約2キロ・メートル四方のエリアに集中しており、日常生活のニーズを満たすにはとても便利です。

また、札幌市街から車で数十分の距離に定山渓温泉や小樽市などの観光地があり、もう少し足を伸ばせば支笏湖やニセコなどで自然の景観を楽しむことが出来ます。多くのゴルフ場やスキー場も近距離にあり、夏も冬もアウトドアを満喫でき、東京では難しいワークライフバランスの実現も可能です。新型コロナウイルス感染症の拡大を契機としてリモートワークの普及により、働き方の選択肢が増えており、札幌を含めた地方に移住する方も増えています。

札幌のほか道内主要都市には、専門スキルを有する人材を求めている企業が大手・中堅企業を中心として多くあります。また、北海道経済の発展には、これら企業と人材のマッチングがとても重要なものと認識しています。

有限責任監査法人トーマツ
札幌事務所 パートナー
五十嵐 康彦

エリア経済情報

北海道の産業構造の特徴として、第一次産業と第三次産業の割合が高いことが挙げられます。全産業における売上高の割合で見ると、全国では農業および林業の占める割合が0.3%に留まるのに対し、北海道は1.5%と5倍の開きがあります。また第三次産業である卸売業・小売業や宿泊業・飲食サービス業のシェアも全国を上回っています。

一方、第二次産業は全国と比較して売上高の割合が低くなっています。全国における製造業の売上高の割合は24.4%ですが、北海道は11.5%に留まります。

  • エリア経済情報については、主に地域経済分析システム「RESAS」で公開されているデータを利用しています。

農業

北海道は国内最大の食糧供給地域であり、2019年の農業産出額は1兆2,558億円に達しています。その中で特に割合が大きいのは5,006億円の乳用牛で、1,951億円の野菜、1,254億円の米が続きます(農林水産省 2019年「生産農業所得統計」より)。

工業

北海道の製造業で、もっとも製造品出荷額等が大きいのは食料品製造業で約2兆2,107億円、石油製品・石炭製品製造業(約1兆537億円)、鉄鋼業(4,187億円)が続きます。

北海道経済における製造業の割合は11.5%で、全国(24.4%)と比べると非常に小さくなっています。その背景にある理由として他地域までの物理的な距離が長く、輸送コストがかさむことなどが挙げられます。

商業

北海道の全産業における売上高の割合において、卸売業と小売業は38.8%に達しています。全国では30.8%であり、北海道における卸売業・小売業の割合は非常に大きくなっています。ただ新型コロナウイルスの影響により、北海道経済で重要な役割を担う観光業が大きなダメージを受け、総観光消費額は2019年度の1兆5,159億円から2020年度は4,354億円と大幅に減少し、道内のサービス業などへ深刻なダメージを受けています。ここからどのように回復するかが、今後の北海道経済において大きなポイントとなるでしょう(北海道観光振興機構 2021年「道内観光産業経済効果調査の推計結果について」)。

産業別売上高シェア

北海道の産業別売上高シェアにおいて、もっとも割合が大きいのは卸売業・小売業の38.8%で、売上高は14兆円を超えています。それに続くのが製造業(24.4%)や医療・福祉(11.3%)、建設業(10.3%)となっています。

なお企業数でも卸売業・小売業が3万1,510社でトップですが、それに続くのは2万4,700社の宿泊業・飲食サービス業です。また従業者数でも、宿泊業・飲食サービス業が第2位となっています。

株式会社ブランド総合研究所が実施している地域ブランド調査において、12年連続全国で最も魅力的な都道府県の1位を獲得しているのが北海道です。

北海道の魅力として、まず思い浮かぶのは世界自然遺産に選ばれた知床や日本最大の湿原である釧路湿原、あるいは網走や紋別などで見られる流氷などといった大自然でしょう。また日本一の透明度を誇る摩周湖や箱館山から見る夜景、富良野のラベンダー畑など、雄大な景色や絶景を楽しめるのも北海道ならでは。長年、最も魅力的な都道府県として選ばれ続けるのも納得でしょう。

さらに北海道は太平洋と日本海、オホーツク海に囲まれていることから、道内の各地で新鮮な海の幸を楽しめるほか、野菜やお肉も抜群のおいしさ。ジンギスカンやスープカレー、石狩鍋など、北海道ならではのグルメも魅力です。

住宅情報

道庁所在地で政令指定都市の札幌市の場合、区によっても賃貸マンションの家賃相場は異なりますが、ワンルームで3万円台、2LDKでは5万円台から7万円台が相場となっています。なお札幌市の中で人気があり、家賃相場も高くなっているのは中央区です。

北海道で2番目に人口が多い旭川市におけるマンションの家賃相場は、ワンルームで4万円台から5万円台、2LDKで6万円台です。函館市もほぼ同様の相場ですが、旭川市よりも若干高めになっているようです。

  • 家賃相場は各種賃貸情報サイトなどを調査し編集部にて独自に算出

交通情報

北海道には、新千歳空港や函館空港、旭川空港など数多くの空港があり、羽田国際空港を中心に定期便が飛んでいます。特に定期便が多いのは新千歳空港で、東北から関東、近畿、九州まで、幅広いエリアの空港を結んでいます。

鉄道はJR北海道の函館本線や室蘭本線、根室本線、石勝線、千歳線などがあるほか、札幌市には札幌市営地下鉄、函館市は函館市電が走っています。

青森県青森市と北海道旭川市を結ぶ計画の北海道新幹線もあり、2016年には新青森駅と新函館北斗駅間が開業しました。2030年度末には、新函館駅と札幌駅間が開業する予定です。

高速道路は道央自動車道を中心に、道東自動車道や札樽自動車道、旭川紋別道などが整備されています。

医療情報

国立病院機構に属する病院には、北海道がんセンター、北海道医療センター、函館病院、旭川医療センター、帯広病院があります。

北海道は人口10万人あたりの一般病院数の順位が9位で、全国でも上位に位置しています。ただ非常に面積が広いことから、可住地面積100km2あたりの病院数は44位となっています。

介護情報

北海道の65歳以上人口10万人あたりの老人ホーム数の順位は16位で、平均を大きく上回っています。同じく65歳以上人口10万人あたりの介護老人福祉施設数は39位です(総務省「統計でみる都道府県のすがた」(2021年))。

なお北海道庁では、Webページにて介護保険サービス事業所と老人福祉施設、有料老人ホームなどに関する情報を公開しています。

教育情報

国立大学は北海道大学や北海道教育大学、旭川医科大学、帯広畜産大学、北見工業大学などがあります。

対象年齢人口あたりの小学校、中学校、高等学校の全国順位は、それぞれ16位、10位、6位であり平均を上回っています。ただ北海道は面積が広いことから、可住地面積100km2あたりの順位はいずれも47位です(総務省「統計でみる都道府県のすがた」(2021年))。

レジャースポット

北海道には全国的に有名なレジャースポットが数多くあります。たとえば旭川市旭山動物園は、動物の自然な生態が見られる行動展示を実践した動物園として広く知られています。また箱館山から見える函館市内の夜景も有名で、外国人観光客向けの旅行ガイドであるミシュラン・グリーンガイド・ジャポンにおいて3つ星を獲得しました。

ウィンタースポーツを思う存分楽しめることも北海道の大きな魅力でしょう。たとえばニセコ・グラン・ヒラフには30種類にも及ぶコースがあり、その雪質も世界屈指と言われています。そのほか、札幌オリンピックの競技で実際に使われた大回転や回転のコースがあるサッポロテイネスキー場や、豊富な積雪量を誇るキロロリゾートなど、日本有数の人気スキー場が数多くあります。

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