関西

日本第2位の大都市圏で、京都、大阪、神戸など歴史ある街が多く存在する関西。
こちらでは関西で暮す・働くうえで役立つ情報をご紹介いたします。

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関西は日本第2位の大都市圏ですが、東京とは大きな開きがあり、数ある地方都市の1つという理解の方が正しいかもしれません。通勤時間も比較的短く、大阪中心部を縦断する大阪メトロ御堂筋線を除けば、日中でも混雑している路線はほとんどありません。一方で、日本を代表する企業は数多く、大企業から中小企業まで、業種も多岐に亘る非常にバランスの取れた地域と言えます。

働くうえで大事な食や住に関して、まず食については、『天下の台所』と言われるように美味しい食べ物が充実しています。ただ美味しいだけであれば日本全国どこでも食べられる時代ですが、安くて美味しいということであれば関西はダントツだと思います。

次いで住については、東京のようには高くない一方で不便さもありません。また、中学・高校までの関西スポーツ(例えば野球、ラグビー、ダンス等)の圧倒的な強さを見ればお分かりいただけるように、幼少期から育成を支える地域コミュニティーの強さがあり、子育てにも良い環境だと思います。

デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
大阪オフィス パートナー
中道 規雄

エリア経済情報

2017年における関西地方の域内総生産(生産側、名目)は約85兆9,000億円で、日本全体の約15%に相当する経済規模を誇ります。県別に見たとき、突出しているのは大阪府の約40兆699億円で、これは東京都(約106兆2,382億円)、愛知県(約40兆2,997億円)に次ぐ金額です。また約21兆3,288億円の兵庫県、約10兆7,996億円の京都府の経済規模も大きく、関西地方は関東地方に次ぐ経済圏となっています(内閣府「県民経済計算(平成18年度-平成29年度)(2008SNA、平成23年基準係数)」)。

売上高企業単位で産業構造を見たとき、全国(24.4%)と比べて割合が大きいのは製造業で、29.6%に達しています。また建設業も全国の6.7%に対して8.1%と若干上回っています。

なお2025年には、大阪の夢洲において大阪・関西万博が開催される予定です。経済効果は約2兆円などと言われており、関西経済の起爆剤として大きな期待が寄せられています。

  • エリア経済情報については、主に地域経済分析システム「RESAS」で公開されているデータを利用しています。

農業

地域における農業の売上高(企業単位)は約2,279億円で、地域における割合は0.1%に留まります。特長は耕地に占める田の割合である水田率の高さで、全国第2位の滋賀県と全国第3位の兵庫県のいずれも90%以上が水田となっています(近畿農政局統計部「近畿農業の概要」令和2年7月)。

生産される農作物の種類は豊富で、水稲のほか、なすやタマネギ、ほうれん草といった野菜、みかんや柿といった果樹、スターチスやカーネーション、ガーベラといった花の生産も行われています。

工業

関西地方には昭和初期まで日本最大の工業地帯だった阪神工業地帯があります。現在でも京浜工業地帯や中京工業地帯と並ぶ規模であり、エネルギー・鉄鋼業や機械工業、電気機械工業のほか、繊維業や醸造業などが発展しています。

関西地方における製造業の売上高(企業単位)は約67兆756億円であり、同地域の29.6%を占めています。

商業

関西地方において売上高(企業単位)で見たときにもっとも割合が大きい産業は卸売業・小売業です。売上高は約70兆7,490億円で、割合は31.2%に達しています。

卸売業・小売業の中でも、特に大きいのは機械器具卸売業で、それに建築材料、鉱物・金属材料等卸売業と、飲食料品卸売業が続きます。商業領域では宿泊業・飲食サービス業も約3兆9,680億円と大きな産業となっていますが、新型コロナウイルスの影響によって大幅に減少した外国人観光客数がどれだけ回復するかが大きな鍵を握るでしょう。

産業別売上高シェア

産業別の売上高(企業単位)を見たとき、関西地方でもっともシェアが高いのは卸売業・小売業(31.2%)で、それに製造業(29.6%)、建設業、医療・福祉、運輸業・郵便業が続きます。

なお従業者数(企業単位)で見ると、製造業(約172万人)が卸売業・小売業(約169万人)を上回り、医療・福祉(約114万人)、宿泊業・飲食サービス業(約82万人)という順位になります。

関西地方とは、滋賀県と京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県の6つの県で構成されたエリアです。なお近畿地方という呼び方もありますが、その場合は上記の6つの県に加えて三重県が入ります。ここでは、関西地方について説明していきます。

この関西地方は日本の古都である奈良・京都、古代から日本の中心地として栄えた大阪、そして港町として奈良時代から多くの人々が行き交ってきた神戸など、歴史ある街が多く存在しているのが関西地方の特徴であり魅力です。現在も関西地方は西日本における経済の中心地であり、約2,000万人の人々がこの地に暮らしています。

住宅情報

関西地方でもっとも人口が多い大阪市の場合、ワンルームで5万円前後、2LDKで8~13万円程度が相場になります。特に人気が高いのは中央区で、2LDKでは15万円以上という物件も見られます。

兵庫県で人気があるのは西宮市で、家賃相場はワンルームで4~6万円、2LDKは7~11万円前後となります。京都府の府庁所在地である京都市も、家賃相場はおおよそ同等です。

  • 家賃相場は各種賃貸情報サイトなどを調査し編集部にて独自に算出

交通情報

関西地方の中でも、現在の大阪や京都の一部、奈良県などを指す「畿内」と呼ばれる地域は、古代における日本の中心地であり、さまざまな地域へ伸びる交通網が古くから整備されてきました。現在においても、鉄道であれば東海道新幹線・山陽新幹線が走っているほか、JR西日本の多くの在来線があり、また近畿日本鉄道や京阪電気鉄道、阪急電鉄、阪神電気鉄道、南海電気鉄道に代表される私鉄も関西圏における人の移動において重要な役割を担っています。

高速道路としては、名神高速道路や北陸自動車道、東名阪自動車道、阪和自動車道、阪神高速道路などがあります。

空港は関西三空港と呼ばれる関西国際空港、大阪国際空港、神戸空港のほか、兵庫県豊岡市にある但馬飛行場、和歌山県の南紀白浜空港などがあります。

医療情報

国立病院機構に属する病院として、東近江総合医療センター、京都医療センター、大阪医療センター、大阪南医療センター、神戸医療センター、奈良医療センター、南和歌山医療センターなどがあります。

人口10万人あたりの一般病院数の順位は、和歌山県(14位)が高く、京都府(24位)や兵庫県(27位)、奈良県(29位)はほぼ平均に近いところに位置しています。なお大阪府は32位、滋賀県は46位です(総務省「統計でみる都道府県のすがた」(2021年))。

介護情報

人口10万人あたりの老人ホーム数の順位を見ると、和歌山県(15位)と大阪府(26位)、奈良県(30位)は、ほぼ全国平均かそれ以上ですが、兵庫県(44位)、京都府(46位)、滋賀県(47位)は全国でも最低レベルです。

介護老人福祉施設数も、兵庫県は40位、京都府は42位、大阪府が45位と充実しているとは言えない状況です(総務省「統計でみる都道府県のすがた」(2021年))。

教育情報

国立大学としては、滋賀大学や京都大学、大阪大学、大阪教育大学、神戸大学、奈良教育大学、奈良先端科学技術大学院大学、和歌山大学があります。

対象年齢人口10万人あたりの小学校と中学校、高校の数で、特に少ないのは大阪府で、それぞれの順位は44位、45位、44位となっています。また兵庫県も同水準で、それぞれ40位、41位、41位に留まります。ただ可住地面積100km2あたりの学校数は、大阪はいずれも2位、兵庫はいずれも7位であり、人口密度の高さが影響していると言えるでしょう(総務省「統計でみる都道府県のすがた」(2021年))。

レジャースポット

関西地方はレジャースポットに事欠きません。ハリウッド映画の世界を体験できるテーマパークとして人気を集めているユニバーサル・スタジオ・ジャパンのほか、時代劇の世界を堪能できる東映太秦映画村、現存する遊園地で日本最古のひらかたパークなど、大人も子どもも楽しめるスポットが数多くあります。

観光スポットが目白押しなのは京都でしょう。清水寺、元離宮二条城などの世界遺産や伏見稲荷大社、日本三景のひとつである天橋立など、数え切れないほどの名所があり、多くの人で賑わっています。

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